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iCloud+カスタムメールドメインの設定:DNSとキャッチオール

iCloud+では、独自ドメイン(Appleの名称は「カスタムメールドメイン」)を使って、you@example.comのようなお持ちのドメインのアドレスでiCloudメールを送受信できます。ドメインはiCloud.comかiPhoneの「設定」で追加し、iCloudのMX、SPF、DKIM、確認用の各レコードをそのドメインのDNSに登録します。ドメインは最大5つまで追加でき、各ドメインで1人あたり最大3つのアドレスを作成できます。誰も作成していないアドレス宛てのメールも受け取るには、ドメインの所有者が、iCloudのキャッチオール設定にあたる「すべてを許可」をオンにします。

以下のメニューの場所は、iOS 27とmacOS 27 Golden Gate向けのAppleのガイドに基づいており、2026年9月25日に確認したものです。キャッチオールのメールが届くようになれば、CatchNoneを使って、iPhone、iPad、Macでそのメールを読み込み、各メッセージに届いたアドレスをバッジで表示できます。そのため、漏れたアドレスや売られたアドレスがわかります。

iCloud+の「カスタムメールドメイン」でできることと上限

独自ドメイン宛てのメールは、@icloud.com宛てのメールと同じ受信ボックスに届きます。iCloudメールをオンにしてApple Accountにサインインしているすべてのデバイスの「メール」と、iCloud.com/mailで読めます。メールはiCloudストレージの容量に含まれます。

項目 上限(2026年9月時点)
プラン iCloud+のすべてのプラン。米国では50GBの月額0.99ドルから(国別の価格)。無料の5GBプランには含まれません。
ドメイン 最大5つ
有効なアドレス(新しく作成したもの、または既存のものを追加したもの) 1つのドメインにつき、1人あたり最大3つ
ドメインを使える人数 自分と、ほかに最大5人
キャッチオール 受信ボックスは1つ(ドメイン所有者のもの)
送信 1日あたり1,000通・宛先1,000人まで、1通あたりの宛先は500人まで
メッセージのサイズ 20MB(Mail Dropを使うと最大5GB)

ドメインとアドレスの上限はAppleの「カスタムメールドメイン」の概要、送信の上限はiCloudメールの制限に関するページによるものです。Managed Apple Account(管理対象Apple Account)には対応しておらず、この機能はすべての地域で提供されているわけではありません。対象の国と地域は、Appleの機能の提供状況のページに掲載されています。ドメイン自体の費用は別にかかり、ドメイン登録サービス(レジストラ)に支払います。その損得については独自ドメインのメールアドレスにかかる費用とリスクで解説しています。

始める前に準備するもの

  • iCloud+:自分で契約しているか、Family Sharing(ファミリー共有)で共有されていること。
  • Apple Accountの2ファクタ認証と、@icloud.comのメインのアドレス。
  • ドメインのDNSを編集できること:お名前.comやムームードメインなどのドメイン登録サービス、またはCloudflareなどのDNSホスティングサービスで編集します。
  • そのドメインですでに使っているアドレスの一覧。 Appleは各アドレスに確認メールを送り、すべての確認が済むまで設定を完了できません。レコードを変更する前、まだ今のメールボックスに届くうちに追加してください。追加したアドレスは1人あたり3つの枠に含まれます。それを超えるアドレスは、「すべてを許可」を通して所有者の受信ボックスで受信することしかできず、iCloudの差出人(From)メニューにも表示されません。

ほかのApple Accountのメールアドレスとして使われているアドレスは追加できません。先にそのアカウントのメールアドレスを変更してください。アカウントを削除しても、そのアドレスは空きません(Apple)。

ドメインを追加する3つの方法

AppleがドメインのDNSを管理することはありません。追加方法は次の3つです。

  1. iCloudでドメインを購入する(iPhoneでは「Buy a Domain」(ドメインを購入)、iCloud.comでは「Buy a new domain」(新しいドメインを購入))。購入はCloudflareのレジストラを通して行われ、メール用のレコードは自動で作成されます。ドメインの管理と更新はCloudflareで行います。iCloudドメインに関するCloudflareの説明によると、料金は米ドルで請求され、自動更新にはApple Payを使えません。また、Cloudflareは新しいドメインのランディングページを有効にするので、ウェブサイト用のレコードを追加する前にオフにしてください。購入できるのは18歳以上の人だけです。
  2. お持ちのドメインを自動設定で使う。 一部のドメイン登録サービスでは、iCloudからそのサービスへのサインインに進み、登録サービス側がレコードを書き込みます。どの登録サービスが対応しているかは、Appleは公開していません。
  3. お持ちのドメインを手動のレコードで使う。 レコードを自分でコピーして、DNSホスティングサービスに入力します。

iCloud.comでドメインを追加する

  1. icloud.com/icloudplusにアクセスしてサインインし、「カスタムメールドメイン」を選択します。
  2. 「Add a domain you own」(所有しているドメインを追加)を選択します。以前にドメインを追加したことがある場合は、下にスクロールすると表示されます。
  3. 「Only You」(自分のみ)か「You and Other People」(自分とほかの人)を選び、ドメインを入力して「Continue」(続ける)を選択します。
  4. 既存のアドレスを該当する人の名前の下に入力するか、「No email addresses」(メールアドレスなし)を選択します。「Add email address(es)」(メールアドレスを追加)を選択し、Appleから届くメールで各アドレスを確認します。
  5. 「View」(表示)を選択し、レコードを更新します。iCloudに選択肢が表示された場合はドメイン登録サービスにサインインし、そうでない場合は下のDNSの表のレコードをDNSホスティングサービスで追加します。Cloudflareを使っている場合は、先にCloudflareの注意点を読んでください。
  6. 「Finish setup」(設定を完了)を選択し、デフォルトのアドレスを選びます。必要であれば、以前使っていたメールサービスからメールを読み込むこともできます。

同じ手順は、Appleの所有しているドメインを追加するガイドにも記載されています。

iPhoneでドメインを追加する(iOS 27)

  1. 「設定」>[自分の名前]>「iCloud」の順に開き、「Saved to iCloud」(iCloudに保存済み)の下にある「メール」をタップして、「Use on this iPhone」(このiPhoneで使用)がオンになっていることを確認します。
  2. 「カスタムメールドメイン」をタップし、「Buy a Domain」(ドメインを購入)または「Use a Domain You Own」(所有しているドメインを使用)をタップして、画面の指示に従います。

詳しい手順は、AppleのiPhoneのガイドにあります。

Macでドメインを追加する(macOS 27)

「System Settings」(システム設定)>[自分の名前]>「iCloud」>「Saved to iCloud」(iCloudに保存済み)>「メール」の順に開き、「Sync this Mac」(このMacを同期)をオンにして、「カスタムメールドメイン」の横にある「Options」(オプション)をクリックします。「Continue」(続ける)をクリックするとiCloud.comが開き、残りの手順はそこで行います。

iCloudカスタムメールドメインのDNS設定(MX、SPF、DKIM、TXT)

Appleの手動設定のページに掲載されているレコードを、example.comの場合の例で示します。TTLの単位は秒です。

種類 ホスト 値 優先度 TTL
MX @ mx01.mail.icloud.com. 10 3600
MX @ mx02.mail.icloud.com. 10 3600
TXT @ 自分専用の確認用レコード。通常はapple-domain=の後にコードが続きます 3600
TXT(SPF) @ "v=spf1 include:icloud.com ~all" 3600
CNAME(DKIM) sig1._domainkey sig1.dkim.example.com.at.icloudmailadmin.com. 3600

DKIMの値には自分のドメイン名が含まれます。この値と確認用レコードは、設定画面かAppleから届くメールからコピーしてください。

特に注意したい点が4つあります。

  • 古いMXレコードを先に削除する。 送信側のサーバーは、ドメインのすべてのMXレコードの中から優先度に従って配送先を選び、優先度が同じレコードの間ではメールを分散させます(RFC 5321)。そのため、以前のメールサービスのレコードが残っていると、メールの一部またはすべてが知らないうちにそちらへ届くことがあります。
  • SPFレコードは1つにする。 すでにSPFレコードがある場合は、2つ目を作らずに、~allの前にinclude:icloud.comを追加します。v=spf1のレコードが2つあると、SPFの検証はそれだけで失敗します(RFC 7208)。また、SPFで許されるDNSの参照は10回までで、include:icloud.comはそのうち5回を使います(2026年9月時点)。そのため、複数の送信サービスを1つにまとめると上限を超えることがあります。
  • ドメイン登録サービスの入力形式に合わせる。 @を入力できない場合は、ホストにドメイン名を入力します。Appleは末尾のピリオドと引用符を残しておき、レコードがうまくいかない場合にだけ外すよう勧めています。
  • 時間をおく。 Appleによると、確認は通常数分で終わりますが、最大24時間かかることがあり、レコードの変更の反映には最大72時間かかることがあります。

レコードを自分で確認する

Macの「Terminal」(ターミナル)で、次の3つの照会を実行します。正しく設定されていれば、次のように表示されます(apple-domain=の後のコードは自分のものになります)。

$ dig example.com mx +short
10 mx01.mail.icloud.com.
10 mx02.mail.icloud.com.
$ dig example.com txt +short
"apple-domain=AbCdEf123456"
"v=spf1 include:icloud.com ~all"
$ dig sig1._domainkey.example.com cname +short
sig1.dkim.example.com.at.icloudmailadmin.com.

MXの照会ではiCloudの2つのホストだけが、TXTの照会ではv=spf1の行がちょうど1つだけ表示されるはずです。GoogleのAdmin Toolbox Digを使えば、同じ照会をブラウザで実行できます。

CloudflareのDNSでiCloudのカスタムドメインを使う

Cloudflareには、つまずきやすい設定が3つあります。詳しくはCloudflareのメールのトラブルシューティングのページとプロキシステータスのページで説明されています。

  • DKIMのCNAMEは「DNS only」(DNSのみ)のままにする。 MXレコードとTXTレコードは常にDNSのみですが、CNAMEはプロキシできます。DKIMレコードをプロキシしようとすると、Cloudflareが警告を表示したり、プロキシをブロックしたりすることがあるため、プロキシステータスは「DNS only」のままにしてください。
  • 「CNAME flattening」(CNAMEフラット化)に注意する。 すべてのCNAME、またはこのCNAMEにフラット化が適用されていると、sig1._domainkeyがアドレスレコードにフラット化され、メールサービス側がこのレコードを読み取れなくなることがあります。このレコードのフラット化はオフにしてください。
  • Cloudflare Email Routing(メールルーティング)は正しい順序でオフにする。 Email RoutingのMX、SPF、DKIMのレコードはロックされています。「Compute」>「Email Service」>「Email Routing」を開いてドメインを選び、「Settings」(設定)を開いて、各レコードで「Unlock」(ロック解除)を選択します。iCloudのレコードを追加してから、「Disable Email Routing」(Email Routingを無効にする)を選択します(Cloudflareの手順)。無効にすると、Email Routingが追加したレコードは削除され、iCloudの設定をまとめたSPFレコードも含まれる場合があります。その後、route1.mx.cloudflare.net、route2.mx.cloudflare.net、route3.mx.cloudflare.netのMXレコードが残っていないこと、そしてv=spf1のレコードがちょうど1つだけあり、include:icloud.comを含みinclude:_spf.mx.cloudflare.netを含まないことを確認してください。

iCloudで購入したドメインは、最初からCloudflareで管理され、メール用のレコードも作成済みです。メールが届かない場合、Cloudflareは、まずダッシュボードでそれらのレコードを確認し、問題がなさそうならAppleサポートに問い合わせるよう案内しています。Email Routingを使い続けて、ドメインのメールをGmailで読みたい場合は、CloudflareでGmailを独自ドメインで使う方法を参照してください。

iCloudでキャッチオールアドレスを有効にする(「すべてを許可」)

オンにできるのはドメインの所有者だけです。「Make sure your domain’s records are correct and try again」(ドメインのレコードが正しいことを確認して、もう一度お試しください)と表示されて失敗する場合は、先にレコードを修正してください。

iCloud.comで

  1. icloud.com/icloudplusにアクセスし、「カスタムメールドメイン」を選択します。
  2. ドメインを選択し、「Allow All Incoming Messages: Off」(「すべてを許可」:オフ)の表示まで下にスクロールします。
  3. 「Turn On Allow All」(「すべてを許可」をオンにする)を選択し、確認のため「Turn On」(オンにする)を選択します。

iPhoneで(iOS 27)

  1. 「設定」>[自分の名前]>「iCloud」の順に開き、「Saved to iCloud」(iCloudに保存済み)の下にある「メール」をタップします。
  2. 「カスタムメールドメイン」をタップし、自分のドメインをタップします。
  3. 「すべてを許可」をオンにします。

同じスイッチは、AppleのiPhoneのガイドでも説明されています。

Macで

Macには専用のスイッチはありません。システム設定からiCloud.comに移動して操作します。

キャッチオールで受け取るメールの届き先

Appleの「すべてを許可」のページによると、次のようになります。

送信先 「すべてを許可」がオンのとき
誰も作成していないアドレス 所有者の受信ボックスに届く
ほかのメンバー用に作成したアドレス 所有者ではなく、そのメンバーに届く
削除したアドレス 送信者に返送される

「すべてを許可」がオフの場合、存在しないアドレス宛てのメールは送信者に返送されます。キャッチオールアドレスには、推測で作られた名前宛ての迷惑メールも届きます。メリットとデメリットはキャッチオールアドレスとはで解説しています。ほかのメールサービスでは、同じ機能が別の名前で呼ばれています。キャッチオールメールの設定方法を参照してください。

特定のアドレスへのメールを止める

「すべてを許可」だけで受信しているアドレスは作成されたものではないため、削除する対象がありません。「すべてを許可」をオンにしたまま、特定のアドレスへのメールを止めるには、次の方法があります。

  • ルールでゴミ箱に移す。 iCloudメールのルールを追加します。条件は「is addressed to」(宛先が次と一致)leaked@example.com、操作は「Move to Trash」(ゴミ箱に移動)です。送信者にバウンスメールは返りません。
  • いったん作成してから削除する。 Appleによると、削除したアドレス宛てのメールは、「すべてを許可」がオンでも送信者に返送されます。作成するには空きの枠が必要です。また、Appleはこれをアドレスをブロックする方法として案内しているわけではないため、削除後にテストメールを送って確認してください。

作成したアドレスは削除できます。すべてを止めるには、「すべてを許可」をオフにします。

どのアドレスから送信できますか?

iCloudの差出人(From)メニューに表示されるのは、作成したアドレスのうち、「Send From」(送信元)で選んだものだけです。キャッチオールで受信しているだけのアドレスは表示されないため、shop@example.comとして返信するには、先にそのアドレスを作成してください。作成すると、3つの枠のうち1つを使います。

iCloud.comで送信に使うアドレスを選ぶ手順は次のとおりです。

  1. icloud.com/mailにアクセスし、メールボックスの一覧の上部にあるアイコンを選択して、「Settings」(設定)を選びます。
  2. 「Send From」(送信元)の下にあるメールアドレスを選択し、送信に使いたいアドレスをすべて選択します。
  3. 「Default Send Address」(デフォルトの送信元アドレス)のメニューで1つ選び、「Save」(保存)を選択します。

同じ手順は、Appleのデフォルトのメールアドレスを選ぶガイドにもあります。

ほかのメールアプリでは、IMAPはimap.mail.me.com、ポート993、SSL/TLSを使い、ユーザー名には@icloud.comのアドレスの@より前の部分を入力します(うまくいかない場合はアドレス全体)。SMTPはsmtp.mail.me.com、ポート587を使い、ユーザー名には@icloud.comのアドレス全体を入力します(Appleの設定情報)。どちらにも「アプリ用パスワード」が必要です。詳しくはiCloudのアプリ用パスワードで説明しています。

Appleのレコード一覧には、DMARCのレコードがありません。Gmailは、1日の送信数が5,000通未満の送信者にはSPFかDKIMのどちらかしか求めていません(2026年9月時点)が、GoogleはすべてのドメインにSPF、DKIM、DMARCを推奨しています。_dmarc.example.comに、値がv=DMARC1; p=none; rua=mailto:dmarc@example.comのTXTレコードを追加すると、監視モードで始められます。受信側のサーバーには、認証に失敗しても何も対処せず、集計レポートをruaのアドレスに送るよう求めることになります。

アドレスの作成と削除

iCloud.comでは、次のように操作します。

  1. icloud.com/icloudplusにアクセスし、「カスタムメールドメイン」を選択してから、自分のドメインを選択します。
  2. 追加するには、自分の名前の横にある追加ボタンを選択し、アドレスを入力して「Add email address」(メールアドレスを追加)を選択します。削除するには、アドレスの横にある削除ボタンを選択し、指示に従います。

iPhone(iOS 27)では、次のように操作します。

  1. 「設定」>[自分の名前]>「iCloud」>「メール」(「Saved to iCloud」の下)>「カスタムメールドメイン」の順に開き、自分のドメインをタップしてから、「Manage Email Addresses」(メールアドレスを管理)をタップします。
  2. 追加するには、「Create Email Address」(メールアドレスを作成)をタップし、アドレスを入力して「Continue」(続ける)をタップします。削除するには、アドレスを左にスワイプし、「Delete」(削除)をタップしてから「Remove」(取り除く)をタップします。

Appleによると、削除したアドレス宛てのメールは送信者に返送されます(Appleの手順)。

ファミリー共有とドメインの共有

  • ファミリー共有のメンバーは、初期設定でドメインに追加されます。外すこともできます。共有できるのはほかに最大5人までで、家族以外の人は自分でiCloud+を契約し、招待を受け入れる必要があります。
  • 各メンバーには2ファクタ認証と@icloud.comのメインのアドレスが必要です。作成・削除できるのは自分のアドレスだけです。
  • メンバーを追加・削除できるのは所有者だけです。
  • メンバーを削除するとその人のアドレスも削除され、その後その人宛てに届いたメールは送信者に返送されます。すでに受信していたメールは、その人のアカウントに残ります。
  • 削除したアドレスは、それを使っていた人にひも付いたままです。ほかのメンバーはそのアドレスをリクエストでき、その場合は元の持ち主の承認が必要です。
  • ドメインを削除すると、グループの誰もiCloudメールでそのドメインのメールを送受信できなくなります。

手順は、Appleのメンバーの追加と削除のページにあります。

キャッチオールのメールを別の受信ボックスに分けられますか?

標準の機能ではできません。iCloudにはキャッチオール専用のフォルダがありません。@icloud.com宛てのメール、作成したアドレス宛てのメール、キャッチオールで受け取るすべてのアドレス宛てのメールが1つの受信ボックスに届くため、次のどれかを選び、それぞれの欠点を受け入れることになります。

方法 動作する場所 アドレスごとの振り分け 主な欠点
CatchNone iPhone、iPad、Mac 自動。作成していないアドレスも含む あえて受信専用。受信ボックスを読むため、メールは移動せずに残す
メールを移動するiCloudメールのルール Appleのサーバー アドレスごとにルールが1つ必要 受信ボックスだけを読むアプリには、移動したメールが見えない
別のメールボックスへの転送 Appleのサーバー 転送だけでは振り分けられない iCloudの外で読むことになる
Macの「Smart Mailbox」(スマートメールボックス) 1台のMacの「メール」 ドメイン全体で1つの表示 受信ボックスは混在したまま。iPhoneには同等の機能がない

iCloudメールのルール

iCloud.comでは、前述の手順でメールの設定を開き、「Rules」(ルール)を選択します。iOS 26以降のiPhoneでは、「設定」>[自分の名前]>「iCloud」>「メール」(「Saved to iCloud」の下)>「iCloud Mail Rules」(iCloudメールのルール)>「Add Rule」(ルールを追加)の順に開きます(AppleのiPhone向けの手順)。

条件は決まっていて、is from(差出人が次と一致)、is addressed to(宛先が次と一致)、is Cc'd to(Ccが次と一致)、is addressed or Cc'd to(宛先またはCcが次と一致)、has subject containing(件名に次を含む)、has list-id containing(List-IDに次を含む)から選びます。典型的なルールは、「is addressed to」shop@example.com→「Move to Folder」(フォルダに移動)Shoppingのようなものです。キャッチオールで使う場合は、次の制限が問題になります。

  • iCloud.comでは、@を含む値は完全なアドレスでなければならないため、@example.comは受け付けられません。「is not addressed to」(宛先が次と一致しない)という条件はなく、ドメイン全体に一致させる方法も案内されていないため、実際にはアドレスごとにルールが1つ必要です。
  • 各メッセージに適用されるのは、最初に一致したルールだけです。ルールは最大500個まで作成でき(2026年9月時点)、変更の反映には最大15分かかることがあります。
  • 条件で指定できるのはToとCcだけなので、Bccで届いたメールは一致しないことがあります。

別のメールボックスに転送する

ルールの「Forward to」(転送先)アクションを使うと、条件に一致したメールを別のメールボックスに転送できます。転送先に自分のiCloudのアドレスは指定できません。iCloud.comのメール設定にある「Mail Forwarding」(メール転送)は、個人的なメールも含めてすべてのメールを転送します。削除したメッセージは復元できないため、転送がうまくいくことを確認するまでは、「Delete messages after forwarding」(転送後にメッセージを削除)のオプションはオフのままにしてください。

メールを移動せずにまとめて表示する

Macの「メール」で「Mailbox」>「New Smart Mailbox」(「メールボックス」>「新規スマートメールボックス」)を選び、受信者がexample.comに一致する条件を追加します。スマートメールボックスには該当するメールが1か所にまとめて表示され、メッセージ自体は受信ボックスに残ります(Appleのガイド)。iPhoneの「メール」のフィルターや「Focus filters」(集中モードフィルタ)は、アカウント単位や一般的な条件で絞り込むものなので、1つのアドレスだけを抜き出すことはできません。

別のアプリでアドレスごとに読む

CatchNoneは、IMAPでiCloudの受信ボックスを読み込み、何も移動せずに、メールを宛先ごとに振り分けて表示します(設定方法は後述)。見えるのは受信ボックスだけなので、メールを移動するルールとこの方法は両立しません。Macのスマートメールボックスとは併用できます。確認のたびに読み込むのは、過去30日間に届いた受信ボックスの最新100通だけです。そのため、メールの多い受信ボックスでは、アプリをあまり開かないと、メールエイリアス宛てのメールがその範囲から外れることがあります。

どの方法を選んでも、ときどき「迷惑メール」フォルダを確認してください。iCloudではそこにあるメッセージは30日後に削除され、受信ボックスしか読まないアプリには一度も表示されません。

iCloudのカスタムドメインにメールが届かないのはなぜ?

iCloudのカスタムメールドメインがうまく動かない場合は、次の項目を上から順に確認してください。

  1. テストメールを送る。 iCloud以外のアカウントから、作成したアドレスと、適当に作ったアドレスの両方に送ります。メールが返送されてきた場合は、そこに原因が書かれていることがよくあります。
  2. ドメインが拒否される。 「Someone else is already using this domain」(このドメインはすでにほかの人が使用しています)は、ほかのApple AccountがそのドメインをiCloudで使っているという意味です。「Finish verifying one of your domains before adding another」(別のドメインを追加する前に、いずれかのドメインの確認を完了してください)は、前に追加したドメインの確認がまだ済んでいないという意味です。
  3. レコード名が表示される。 Check your MX record、Check your SPF record、Check your TXT record、Check your DKIM record、Your domain records are incorrectは、そのレコードがまだ一致していないという意味です。Appleから届いたメールと比べ、最大72時間待ってください。
  4. DNSの競合。 古いMXレコードが残っている、Cloudflare Email Routingがまだオンになっている、SPFレコードが2つある(1つにまとめてください)、DKIMレコードがプロキシまたはフラット化されている、のいずれかです(Cloudflareの注意点)。
  5. 登録サービスの入力形式。 値が意図と違う形で保存されています。たとえば、ホストにドメイン名が二重に付いている場合です。digの出力をAppleの値と比べてください。
  6. 再確認を求められる。 「You’re currently unable to send or receive iCloud Mail, or create new email addresses, with your domain」(現在、このドメインではiCloudメールの送受信や新しいメールアドレスの作成ができません)は、レコードが変更されたか、ドメインの有効期限が切れたという意味です。ドメインを更新するかレコードを元に戻してから、もう一度確認してください。
  7. アドレスが受け付けられない。 アドレスが存在せず「すべてを許可」がオフになっている、アドレスが削除されている、またはほかのメンバーのアドレスである、のいずれかです。
  8. ストレージがいっぱい。 空き容量を増やすかプランをアップグレードするまで、新しいメールは届きません。
  9. メールが移動されている。 「迷惑メール」フォルダ、ルール、「Mail Forwarding」(メール転送)のいずれかでメールが移動されています。
  10. デバイスの設定。 デバイスが別のApple Accountを使っているか、iCloudメールがオフになっています。
  11. Appleの障害。 System Status(システム状況)を確認してください。

Appleによると、ドメイン登録サービスがドメインをロックしている場合、iCloudメールでそのドメインを設定することはできません。レコードを保存できない場合は、ドメイン登録サービスに問い合わせてください。

CatchNoneでキャッチオールのメールをアドレスごとに読む

CatchNoneを使えば、iCloudのキャッチオールのメールを、iPhone、iPad、Macでアドレスごとの一覧に分けられます。デバイスからメールボックスを直接、読み取り専用で読み込むため、メールがCatchNoneのサーバーを通ることはなく、iCloudやDNSの設定を変更することもありません。取り込まれるのは、To、Cc、Bccのいずれかに自分のドメインのアドレスが含まれるメッセージだけなので、@icloud.com宛てのメールは取り込まれません。作成していないアドレス宛てのメールは、そのアドレスの下にグレーのバッジ付きで表示されるため、漏れたアドレスや売られたアドレスが目に留まります。名前と色のタグを付けるには、そのアドレスでエイリアスを作成します(「新規エイリアス」→「カスタマイズ」→「アドレス名」)。無料プランでは自分のドメインのエイリアスを10個まで使え、Lite・Premiumでは無制限です。CatchNoneをダウンロード。

接続するには、「アドバンスト」(「自分のドメインを使う」)を選び、ドメインを追加して、「CatchNoneでメールを受信」をオンにします。「メールボックスを追加」にはAppleでサインインする方法がないため、手動で入力します。「接続の種類」はIMAP、「メールサーバ」はimap.mail.me.comにし、「詳細設定」にある「ポート」は993にして「安全な接続(TLS)」をオンにします。「メールアドレスまたはユーザ名」にはiCloudメールのユーザー名(前述のとおり、@icloud.comのアドレスの@より前の部分)を、「パスワード」にはアプリ用パスワード(CatchNoneの表示では「App用パスワード」)を入力します。「保存」では接続をテストしないため、「接続をテスト」を使ってください。アプリは読み込むだけですが、アプリ用パスワード自体には、メールへのフルアクセス権があります。

CatchNoneは、あえて受信専用にしているため、返信はiCloudメールから行います。メールを確認するのは、アプリを開いたときか、確認を指示したときです。また、個人的なメールも100通・30日間の範囲に含まれます。自分のドメインでは「未使用」は整理用のラベルにすぎないため、アドレスへのメールを止めるにはiCloudのルールを使ってください。登録関係のメールをiCloudの受信ボックスにまったく入れたくない場合は、Premiumで@catchnone.comのアドレスを使えます。ドメイン、DNS、メールボックスの設定は不要です。

よくある質問

iCloudのカスタムメールドメインは無料ですか?アドレスはいくつ持てますか?

無料ではありません。iCloud+のすべてのプランに含まれますが、無料の5GBプランには含まれず、ドメインの費用も別にかかります。ドメインは最大5つで、各ドメインで1人あたり最大3つの有効なアドレスを持てます(2026年9月時点)。「すべてを許可」を使えばそれ以外のどのアドレスでも受信できますが、送信できるのは作成したアドレスだけです。「メールを非公開」(Hide My Email)はiCloud+の別の機能で、「メールを非公開」とメールエイリアスの比較で比べています。

Outlookなどのメールアプリで独自ドメインを使えますか?

はい。IMAPとSMTPに対応したアプリなら、前述の設定とアプリ用パスワードで使えます。Appleのデバイスでは、iCloudメールをオンにするだけです。

iCloudの独自ドメインのメールをGmailで読めますか?

ウェブ版のGmailに取り込ませる方法では読めません。Gmailの「Check mail from other accounts」(他のアカウントのメールを確認)はPOPを使いますが、iCloudはPOPに対応しておらず、Googleもこの機能を終了する予定です。iPhone、iPad、Android向けのGmailアプリなら、アプリ用パスワードを使ってIMAPでiCloudのアカウントを追加できます。ウェブ版のGmailで読むには、代わりにiCloudから転送してください。

ビジネスに向いていますか?

AppleはiCloudメールについて、主に個人での利用を想定していると説明しています。送信は1日1,000通までで、管理対象Apple Accountにも対応していません。チームで使うなら、通常はビジネス向けのメールサービスのほうが適しています。独自ドメインにおすすめのメールサービスを参照してください。

以前のメールを移行できますか?

はい。ただしiCloud.comでのみ可能で、すべてのメールサービスに対応しているわけではありません。読み込んだメールは以前のアドレス名のフォルダに入り、iCloudストレージの容量に含まれます(Appleの読み込み手順)。

読みもの

メールを、もう少し使いこなす。

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